Friday, August 10, 2007

腱の移植成功

兄から妹へ、腱の移植成功 柔道で断裂の靱帯再建

 柔道でひざ靱帯(じんたい)を断裂した妹(24)に、兄(28)のひざ後部から取った腱(けん)を移植する手術を健保連大阪中央病院(大阪市)が実施、成功したことが7日までに分かった。

 病院によると、本人以外の腱の移植は国内では珍しい。さまざまな事情で自分の腱が使えない人の救済手段になり得るという。

 妹は神戸市在住。今年3月、練習中に右ひざの前十字靱帯を断裂したが、過去に両ひざの同靱帯を計4回損傷し、そのたびにひざ周囲の腱を取って移植していたため、これ以上腱を取るのが難しくなった。

 「柔道は幼いころから生活の一部」と話す妹は「子供に教えるなど今後も続けたい」として、同じく柔道好きな大阪市在住の会社員の兄に相談。兄が提供を決意した。

 病院は兄にウイルス感染がないことなどを確認後、直径約9ミリ、長さ約6センチの円柱形の腱を6月下旬に移植した。2人とも経過は順調。妹は9月ごろにはジョギングも可能で、移植した腱は土台となり、数カ月で妹の組織と入れ替わるという。

 手術した井上雅裕整形外科部長によると、腱は別の人からの移植でも拒絶反応はほとんどなく、治療成績は自分の腱の場合と差がない。提供者はひざを曲げる力が一時的に落ちるが、周りの腱が機能を肩代わりし、通常は1年以内に回復する。

 手術は病院内の倫理委員会が承認し、日本整形外科学会の移植に関する指針に従って行われた。兄は「柔道の夢みたいなものを妹に持ち続けてほしい」と話している。


産経新聞から 
 すごいねぇ。そんな事もできちゃうんだねぇ。お兄ちゃんは靱帯痛めたことなかったのかなぁ。

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